CHALLENGES
ザイマックスデジタルの挑戦
05ザイマックスグループの
ITインフラ
社内全体へのデバイスの配布と、誰でも安心して
業務を行える環境を整え、事業を支える。
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2019年中途入社
ITインフラ部 2019年中途入社
ITインフラ部出村
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2020年新卒入社
デジタル推進1部 2020年新卒入社
デジタル推進1部酒井
プロジェクト概要
背景
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ザイマックスデジタルは、ザイマックスグループのあらゆる事業に寄り添うだけでなく、その基盤となるITインフラの強化にも力を入れている。一般的にはデジタル化が遅れている不動産マネジメントの現場においても、10年以上前から社員全員へデバイスを配布し、業務の効率化やコミュニケーションの促進に繋げてきた。この取り組みは一定のリスクを伴うものだが、セキュリティ基盤をしっかりと構築することで、多種多様な人材が働くザイマックスグループの全社員が「安心安全に働ける環境」を、デジタル的側面から守っている。
ザイマックスグループにおいて
「ITインフラ」に求められる
ことは
何でしょうか。
出村 当社には、オフィスで働く社員だけでなく、不動産マネジメントの現場やホテルのフロントなど多様な現場で働く社員がいますが、社員全員にデバイスを配布することは一定のリスクを伴うので、ユーザーの皆さんに使い方やルールを理解してもらい、セキュリティを保って安心安全に使ってもらえるような仕組みづくりをしてきました。
酒井 以前からITインフラにおける課題は色々とあったのですが、特に、働く場所が多様化する中でのセキュリティの在り方は大きな課題でした。従来のオフィスを境界とした「境界型セキュリティモデル」では、自宅や外出先からのアクセスが増えるにつれて、セキュリティリスクが高まる一方で…。また、オンライン会議が増えるにつれて、オンライン会議ツールの接続不良や回線逼迫も課題として上がってきており、「ユーザーの利便性や事業のDX化を進めていくうえでも、このままで良いのか?」というところから、セキュリティの見直しの検討が始まりました。
出村 それに加えて、サイバー攻撃の巧妙化も急速に進んでいて。フィッシング詐欺やランサムウェアといった脅威は日々進化しており、従来の防御策だけでは対応しきれない状況でした。これらの社会の変化に対応するため、より強固で柔軟なセキュリティとする必要がありました。特にザイマックスグループは、さまざまな世代の社員がおり、PCやスマートフォンの操作が不慣れな人も多数います。そんな社員全員が、セキュリティに関する専門的な知識がなくても、どこでも安心して業務を行えるような環境を整備することが、これからグループが拡大していくためには不可欠だと考えました。
具体的には
どのようなことに
取り組まれましたか?
酒井 社内セキュリティを「ゼロトラスト」に切り替えました。これは「何も信頼しない、常に検証する」という原則に基づき、社内外問わず全てのアクセスに対して厳格な認証を行うもので、従来の「社内は安全、社外は危険」という境界型セキュリティとは根本的に異なります。このゼロトラストの実現に向けて、新しいセキュリティや認証の仕組みの更新を行いました。これに伴い、全社員のPCを入れ替えるという大規模なプロジェクトとなりました。
出村 ゼロトラストは、「ユーザーが意識しなくてもデバイスが自動的に守られる」状態を目指すものです。例えば、デバイスは常に最新のセキュリティパッチが適用され、アクセス時には多要素認証が求められるなど、バックグラウンドでセキュリティ対策が自動的に行われます。特にPCに不慣れな現場の人たちでも、特別な知識がなくても安心して使えるように工夫しました。以前はアップデートのお願いなど、あくまでも「お願い」をして各自で対応をしてもらっていましたが、どこまでいってもルールとお願いだけでは難しい部分があり…。セキュリティは専門的な知識が必要な領域ですが、それを社員一人ひとりに求めるのではなく、システム側で自動的に担保することで、全社員が安心して業務に集中できる環境を提供できるようになりました。
酒井 セキュリティの強化とユーザーの皆さんの手間とのバランスを取ることには常に気を配っていますが、セキュリティを強化しすぎると利便性が損なわれて、業務効率が落ちてしまう可能性があるので、その最適な落としどころを探るのが難しく…。このあたりは、社内でも何度も議論してブラッシュアップしていっています。ザイマックスデジタルには、元々事業部にいた人や、他業界から転職してきた人など色々な人がいるので、それだけ色々な目線を持っていることは強みなんじゃないかなと思いますね。
出村
当社は最新のITやシステムについての教育・バックアップ体制も整っているのですが、ゼロトラスト化については社内に蓄積されたナレッジもほとんどなく。なので、何か問題が発生すると、外部のコミュニティやベンダーの情報を頼りに、一つずつ解決策を探していきました。今回の経験は私自身も学びになりましたし、今後他のプロジェクトを推進していく上でも糧になったと感じています。
ザイマックスグループでは新たな事業も日々生まれていますし、既存領域でもデジタル化・仕組み化をどんどん進めています。その分会社が持つデータもどんどん膨大になっていますが、事業を更に発展させていくためには、社員みんなが働きやすい、チャレンジしやすい環境をつくっていくことは不可欠です。だからこそ、これからも私たちはデジタル側面から会社を守っていきたいと思いますね。
